中島哲也
1959年9月2日生。映画監督、CMディレクター。
映画監督として有名ですが、じつはCMやミュージックビデオを数多く手掛けているディレクターでもあります。なんかいつもハットを被っているオシャレなイメージですね~。
せーので中島哲也監督について紹介します!せーのっ!
作品の特徴
①視覚効果を重要視している
カメラワークや画の切り取り方が独創的で、CGやアニメーション、スローモーションといった視覚効果を頻繁に使用することで有名ですね。
これはおそらく、CMやミュージックビデオを数多く手掛けていることに由来しているのではないかと思います。ぱっと見の印象で強く記憶に残す必要があるので、それが映画におけるスタイリッシュな映像美を描き出すことに通じているのでしょう。
②「女」の描写が秀でている
男でありながら生々しい「女」を表現することに長けています。それも「女性」ではなく「女」です。可愛い世界観だけでなく、狂気的なピュアさやエグさまで、オブラートに包むことなく真摯に映し出しているのが特徴的です。
きっと自身が男であるがゆえに、「男とは単純で、女とは複雑な生き物だ」という感覚があるんじゃないでしょうか?
③メッセージ性よりエンターテイメント性
中島哲也作品は、テーマはしっかりとしていますが、メッセージ性はあまり無いです。結果的に「考えさせられる」映画になる事はあるようですが、主軸はエンターテイメントにあります。
なかでも特に意識しているのは「インパクト」でしょう。観た人の“頭”ではなく“心”に入り込み、言葉では表しにくい強い印象で、記憶に残るような作品を作りつづけています。
監督作品
ここからは中島哲也が監督を務めた映画を紹介していきます。なんだかどんどんダークになっていくけど病んでるのか!?
夏時間の大人たち
公開1997年|上映時間73分
中島哲也の単独での劇場映画監督デビュー作。
逆上がりができない少年の周りで起きる出来事をコミカルに描いたドラマ。
20年以上前の作品ですが、中島哲也のファンならば観ておいて損はないでしょう。派手さのない素朴な映画ですが、原点をしっかりと感じられる要素が散りばめられています。尺も短く、とても観やすいです。
Beautiful Sunday
公開1998年|上映時間93分
長編映画2作目の意欲作。
あるマンションで暮らす人々の、ちょっぴり変わった日曜日を描いたコメディ。
デビュー作と比べると、かなり奇抜でシュールな映画を撮ったなぁという感じです。居るような居ないような可笑しなキャラクター達が織りなす、日常と非日常の狭間を切り取ったような作品になっています。人付き合いの希薄になった現代において同じアパートやマンションの住人がどういう生活をしているか考えもしませんが、案外どこかの部屋では珍妙な1日が過ごされているのかもしれませんね。
下妻物語
公開2004年|上映時間102分
中島哲也監督の出世作!
ロリータとヤンキーという正反対の女子2人の友情と成長を描いたコメディ。
深田恭子と土屋アンナが初々しい…!というか今になって振り返ると、ものすごく面白いキャスト陣ですね。くだらないコミカルさと、くすぐるような可愛さを含んだ世界観がクセになる作品です。本作で中島哲也の名が世間に浸透しました。
嫌われ松子の一生
公開2006年|上映時間130分
1人の女性の波瀾万丈な一生を描いた話題作!
中学教師を失業した松子は、男性との関わりを重ねていくにつれて不幸になっていき、ついには事件まで起こしてしまう。
主演の中谷美紀をはじめ、そうそうたる役者がそろっていますね。ドン底といえるほど悲惨な人生を映し出しているのにポップな演出で、不思議と観る者の心をわしづかみにします。中島哲也監督の地位をより確固たるものにした作品です。
パコと魔法の絵本
公開2008年|上映時間105分
色彩豊かな笑いと感動の独創的ファンタジー!
とある病院に、事故で両親を亡くし後遺症を負った少女パコがやってきて、そこにいる様々な変人たちと関わっていく物語。
とてもキラキラとした作風で、馬鹿馬鹿しくて笑えたり、温かい気持ちになって涙を誘われたりと色んな感情が生まれる映画です。豪華な俳優陣と中島哲也ワールド全開な世界観を堪能できます。
告白
公開2010年|上映時間106分
湊かなえのベストセラー小説を映画化!
教え子に娘を殺された中学教師が、復讐のために終業式後のホームルームで告白をしていく。
淡々とした語り口と残酷な事実とのギャップがリアリティのある恐怖を感じさせます。今までの映画になかった真新しい映像演出が観る者を圧倒し、人間の弱さと恐ろしさを煮詰めて凝縮したようなトラウマ的作品ですね。
渇き。
公開2014年|上映時間118分
小松菜奈の鮮烈デビューとなった劇薬エンターテイメント!
美しい優等生の娘がある日突然、失踪した。離婚して別々に暮らしていた父親が娘の行方を求めて奔走する。
ストーリー、演出、映像、すべてが挑戦的かつ破壊的な作品です。過激で暴力的、非道徳的な描写がかなり多く、観終えるまでには相当な疲れが溜まります。しかし何かに煽られるような、突き刺してくるような中毒性のある世界観は見応えがあります。
来る
公開2018年12月7日 予定
後日、追記します!
まとめ
中島哲也監督の魅力と作品について紹介しました!
CMやミュージックビデオを手掛けているだけあってビジュアルに特徴のある作品が多いですよね。おかげで、いつも予告動画だけでもすごく興味を引かれてしまいます!
公開予定の『来る』は、ジャパニーズホラーの代名詞である『リング』シリーズや『呪怨』シリーズを彷彿とさせるような陰鬱とした雰囲気のホラーになっています。これは久しぶりに最恐エンターテイメント、来る!?