監督:降旗康男
キャスト:岡田准一/小栗旬/柄本佑/長澤まさみ/木村文乃/安藤サクラ/吉岡秀隆
あらすじ
親に捨てられた13歳の四方篤は、似た境遇であった田所啓太と川端悟、そして喫茶「ゆきわりそう」を営む仁科涼子と一緒に暮らしていた。
しかし、とある事件のせいで彼らはみんな離れ離れになった。
ーー25年後、富山県の漁港で刺殺体が発見される。その遺体は、刑事になった篤が、少年時代をともに過ごした旧友だった。
感想(ネタバレ含む)
まず、観てからずいぶん経ちます。(笑)
ですがこのブログを始めようと決めた、きっかけの映画なので、ここから始めようと思います。
過去と現在、皆がそれぞれに何かを守ろうと奔走する姿は、痛切ながらも温かい。
演じる役者さん達が、とにかく素晴らしい。とくに惹きつけられたのは、岡田准一さん、小栗旬さん、安藤サクラさん。
小栗旬さんの演技は、作品によっては芝居臭さが引っかかる時がありますが、今作では一切そんな事ありませんでした。守るべき秘密、背負う責任、そういったものが凝縮されていましたね。
そして特筆すべきは安藤サクラさん!彼女は本当すごい。あまり豊かに表情筋を駆使するタイプの女優さんではありませんが、それにもかかわらず表情だけで感情がひしひしと伝わる不思議。
内容に関してですが、私、ミステリーと思って観てしまったがゆえに拍子抜けしました。これね、ヒューマンドラマですよ。
題材は良かったのですが、正直ストーリーとしてはイマイチでした。過去の話は映像も美しく雰囲気たっぷりですが、序盤から事件をモロ見せしすぎですよ。そのせいで後半、秘密が明らかになる場面でも「うん、まぁそうでしょうね」と感慨が浅かったです。
秘密そのものは問題ではなく、それを中心とした人々の懊悩や葛藤や決意なんかを表現したい映画だったんでしょうけど……だとしたら予告を変えたほうがいい。
予告を見て面白そう!と思った人が多いと思いますが、予告の域を出ないです。いや、悪い映画じゃないんですけど、内容と宣伝で狙い目がズレてる気がします。
冷めた箇所がいくつかありまして、とりあえず大きく二つだけ書いておきます。真犯人の捕まり方!雑すぎませんかね?あまりにも取って付けた感。もうちょっと捜査の段取りがあっても良かったような。
いきなり心変わり!あれだけ秘密を守ろうと心閉ざしてた啓太なのに、妻が出産した途端、篤に洗いざらい話して心開きまくり。
どちらも、映画を簡単にまとめようとして浅くなってしまった印象。
全体的に登場人物をもうちょっと深く掘り下げてほしかったです。
評価
満足度 ☆☆★★★(2/5)
オススメ度 ☆☆☆★★(3/5)
キャストが素晴らしかったのと、映像の情緒が魅力的です。前半は没入してましたけど、後半につれて冷めていってしまいました。全体的に物足りなかったと感じてます。
最初からヒューマンドラマとして観れば、すんなり感情移入できて楽しめるかもしれません。
おわりに
今回、初めての映画評論ということで大変ド下手くそです。自分でも納得いかない記事になりました。(笑)
これから試行錯誤を繰り返しながら、自分も読者様も楽しめる記事が書けるように日々精進します。