としまる映画堂

映画を中心とした雑記ブログ。

オススメ映画『羊と鋼の森』の感想!キャストやあらすじも紹介

宮下奈都さんのベストセラー小説『羊と鋼の森』が待望の映画化!

今をときめく超イケメン俳優・山崎賢人が主演。セクシーサンキュー!!それ賢人じゃなくて健人のほうだな!

人気急上昇中の姉妹、上白石萌音・萌歌も出演。

 

 

作品概要

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公式サイトはこちら

http://hitsuji-hagane-movie.com/

 

原作

宮下奈都『羊と鋼の森』。
第13回 本屋大賞 受賞。

 

・小説


◆◆羊と鋼の森 / 宮下奈都/著 / 文藝春秋
 

 

・漫画(上下巻)


◆◆羊と鋼の森 上巻 / 水谷愛/漫画 宮下奈都/原作 / 小学館
 

 


◆◆羊と鋼の森 下巻 / 水谷愛/漫画 宮下奈都/原作 / 小学館
 

 

監督

橋本光二郎

【代表作】

  • orange オレンジ

 

『ブタがいた教室』『君に届け』などで助監督を務め、『orange オレンジ』で長編映画監督デビューしています。

遍歴から見て青春・純愛ものを主軸にした監督ですね。どうりで聞き覚えがなかったわけだ(^_^;)

 

キャスト

山崎賢人/三浦友和/鈴木亮平/上白石萌音/上白石萌歌/堀内敬子/仲里依紗/城田優/森永悠希/佐野勇斗/光石研/吉行和子

 

山崎賢人(役:外村直樹)

『orange オレンジ』以来、橋本光二郎監督とは二度目のタッグ。
他、『ヒロイン失格』『オオカミ少女と黒王子』『四月は君の嘘』『一週間フレンズ。』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『斉木楠雄のΨ難』『氷菓』などに出演。

こうやって出演作品を並べてみるとマンガの実写化作品がかなり多い。
初めの頃はさわやかイケメンを活かして少女漫画のヒロインの相手役ばかりですが、最近はちょっと変わった役柄もこなすようになってきましたね。童顔なのでてっきり身長低いのかと思ってましたが、意外にも178cmと高身長。うらやま。

今作では、若手ピアノ調律師の役。高校生の時に出会ったピアノ調律師に憧れ、その道に進む。どこまでもピュアでまっすぐな意志を持つ。責任感が強いがゆえに悩み、道に迷うこともあるが、自分なりの答えを探していく。

おどおどした演技や、真顔で淡々とした演技は自然でよいのですが、感情の昂った演技がオーバーすぎるのが難点。目鼻立ちがしっかりしているのだから、あまり表情や動きを作りすぎると舞台演技のようになり、映画では不自然です。ポップなマンガの実写なら、それもアリなんですけどね。

 

三浦友和(役:板鳥宗一郎)

『伊豆の踊子』『ALWAYS 三丁目の夕日』『沈まぬ太陽』『アウトレイジ』『64-ロクヨン- 前編/後編』『DESTINY 鎌倉ものがたり』などに出演。

優しいおじさん、真面目なおじさん、偏屈なおじさん、ヤクザのおじさん。なんとも幅の広い演技。安心感がすごい。

今作では、優しいながらも凄腕のピアノ調律師の役。とても凄い人なのに、誰に対しても敬語で丁寧に接する。こんな上司がいたらまじで一生ついていきます。

 

鈴木亮平(役:柳伸二)

『HK 変態仮面』『風に立つライオン』『予告犯』『俺物語!!』『海賊と呼ばれた男』『忍びの国』などに出演。

変態仮面や俺物語のようなシュールな役柄が似合う一面がありながら、生真面目で芯の強い男らしい男もしっくりくる。個人的に、とても扱いやすそうな役者さん、というイメージです。

今作では、外村の教育係として親身になって手取り足取り指導をする。頼れるお兄さん的な存在。

映画『忍びの国』感想・評価 - としまる映画堂

 

上白石萌音/上白石萌歌(役:佐倉和音/佐倉由仁)

姉の萌音は『舞子はレディ』『ちはやふる』『君の名は。』などに出演。妹の萌歌は『脳漿炸裂ガール』『金メダル男』『ハルチカ』などに出演。

今作で初めての姉妹映画共演。姉は落ち着いて、妹は元気、という絵に描いたようなイメージの姉妹。並んで立って初めて知ったけど、妹のほうが身長高いのね。

萌音ちゃんは幼少期からピアノを弾いており、今回はその腕前がしっかり見られます。また、彼女は顔の表情、声の表情を作るのが非常にうまい。セリフ回しはやや発展途上かなぁという気がします。
萌歌ちゃんはまだ「役」を演じられていないという感じで、まだこれからに期待です。

 

あらすじ

「羊」の毛で作られたハンマーが、
「鋼」の弦をたたく。
ピアノの音が生まれる。
生み出された音は、
「森」の匂いがした―

 

将来の夢を持っていなかった主人公・外村(山﨑賢人)は、 高校でピアノ調律師・板鳥(三浦友和)に出会う。
彼が調律したその音に、 生まれ故郷と同じ森の匂いを感じた外村は、 調律の世界に魅せられ、果てしなく深く遠い森のような その世界に、足を踏み入れる。
ときに迷いながらも、先輩調律師・柳(鈴木亮平)や ピアノに関わる多くの人に支えられ、磨かれて、 外村は調律師として、人として、逞しく成長していく。
そして、ピアニストの姉妹・ 和音(上白石萌音)由仁(上白石萌歌)との出会いが、 【才能】に悩む外村の人生を変えることに―。

 

(公式サイトより引用)

 

予告動画


『羊と鋼の森』予告編

 

感想・評価(ネタバレ含む)

オススメ度

★★★(3/5)

 

〈こんな人にオススメ〉

  • 山崎賢人のファン、もしくは旬のイケメン好き
  • 上白石姉妹の共演を観たい。ピアノ演奏を観たい
  • 原作ファン
  • ピアノの演奏や調律に興味がある
  • 今の仕事に自信がもてない
  • 夢を持って進路を決めたい
  • 綺麗な映像、美しい音楽を楽しみたい

 

 

 

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光と音にあふれた文学のような映画

この映画を観ていて一番に思うのは、文学を読んでいるようだ、ということ。
原作がベストセラー小説なのだから当然なのかというと、そういうわけではない。
様々な小説が映画化されてきましたが、すべてが文学的な映画にはなりません。

言葉のひとつひとつが繊細で洗練されており、とても綺麗な言葉が並びます。
逆に考えると、「こんなセリフ、リアルで言うやついねーだろ」という気もしますが、リアリティより美しさを強調したためだといえるでしょう。

また、美しさは言葉だけではありません。映像にはいたるところで透き通るような光の表現がなされています。ピアノを扱うときや、大自然の森の中。つねに光の射し込みかたに気が配られています。そこにクラシックをはじめとした音楽が加わり、とても明るくピュアでまっすぐな作品に仕上がっています。

 

奥が深い調律師の仕事

あまり陽の目に当たらない職業ではありますよね。音楽業界にうとい私は、「ピアノ専門の調律師がいるの?楽器屋さんとかメーカーが全部ひっくるめてメンテナンスするのかと思ってた」というレベルでした。

しかしこの映画を観てみると、その奥深さに興味が湧いてきましたよ。私は表舞台で目に見える活躍をするより、こういった陰で支える細かい作業が好きなんですよねw

かっこいいじゃないですか。多くの人には気付かれないけど、本当にわかっている人にはその大切さがしっかり届いているのって。 

 

ピアノは楽器の王様だ

私はピアノがすごく好きです。単純に好みの話ですが、「ピアノは楽器の王様」と呼ばれるのも納得です。音色がずば抜けて綺麗ですし、たったひとつの楽器でここまで表現の幅が広いのは他にないでしょう。
クラシックに詳しいわけでは全然ないですが、たまにピアノの音色を聴きたくて流します。小説『さよならドビュッシー』も私は好きで、まるで文中から音楽が聞こえてくるようで、耳を澄ませたくなる作品です。


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話は逸れましたが、『羊と鋼の森』はピアノ調律師の話とはいえピアノ演奏もじゅうぶんに楽しめます。

佐倉和音が「ピアノで食べていく気はないよ。ピアノを食べて生きていくんだ」と決意を固めた表情で言うシーンが強く印象に残りました。
それはそのまま、調律師でコンサートチューナーを目指す外村の決心につながる部分でもありますね。

 

 原民喜の一説を引用

 明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体

 

原民喜『沙漠の花』より引用

これは原作者の宮下奈都さんご自身が、目指している文体だということです。
矛盾しているかのようにも思える二面性を共存させた、深い一文ですね。

調律師として仕事をしていく外村が、才能と実力そして現実の厳しさを感じ、葛藤していくなかで重要な一説となります。


まとめ

「好き」であることが、そもそもの才能だというセリフがあります。
他人と比較して負い目を感じてしまったり、自分に何ができるのか葛藤を抱えたり。それでも向き合っていくことが大事なんだ、というのがよく伝わってくる作品です。

感動した!とか、ワクワクした!とかいう感じではありませんが、静かで温かい気持ちになれます。やりがいのある仕事をもって真摯に取り組んでいきたいと、そういう想いが高まりますね。

ちなみにエンディング曲は、久石譲✕辻井伸行となっています!
エンディングロールが終わるまで、じっくりと堪能できる映画となっております。

 

 では終わります。