映画『パトリオット・デイ』感想・評価

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監督:ピーター・バーグ
出演:マーク・ウォールバーグ/ケヴィン・ベーコン/ジョン・グッドマン/J・K・シモンズ/ミシェル・モナハン

 

あらすじ

2013年4月15日、刑事トミーはボストンマラソンの警備を担当していた。祝日であるパトリオット・デイ(愛国者の日)に毎年開催され、この日も50万人もの観衆で賑わっていた。しかし走者が続々とゴールしていくなか、突如としてコースの傍で大爆発が起こる。歓声が悲鳴へと変わり、多くの負傷者がでた。その場にいたトミーを含めボストン警察は必死の救護活動にあたりーー。

感想(ネタバレ含む)

もはや他人事ではない!張り詰めた臨場感、その裏にある人々の悲しい物語、そしてテロに屈しない愛国の市民たち。心が奮い立つ!

良かった点

4年前、実際に起きたボストンマラソンでの爆破テロ事件。これを緻密に再現しながらストーリーもしっかりと組み立てられていたのは流石でした。こういうのって再現ドラマや教材ビデオみたいになりがちなんですが、テロに巻き込まれた市民や警官たちの生活や心情を浮き彫りにしたことで、物語が骨太になっています。

かなり入念な取材と練りこまれた脚本によるものと思います。この映画に対する制作側の情熱がひしひしと伝わってきました。

防犯カメラによるテロ当時や直後の映像は、残酷で悲惨なものです。目を覆いたくもなります。しかし、それが現実なのだと突きつけられ、目を逸らしてはいけないと感じました。

 

主人公の警官トミー・サンダースを演じるマーク・ウォールバーグ。数々の名作で知られる彼ですが、今作でも素晴らしかったです。『テッド』でその名を知った人からするとイメージが違うかもしれませんが、芯の強い正義感とキレのある判断力を持った「警官の鑑」を見事に演じきっておりグイグイと引っ張ってくれました。

ケヴィン・ベーコンの安定した存在感は言うまでもありませんが、私はJ.K.シモンズの表情の作り方や声のトーンがたまらなく好きです。

 

日本のニュースでは事件とその結末しかほとんど報じられませんでしたが、現場ではかなり大規模で徹底した捜査が行われていた事を知ることができました。そして、そこにはボストン市民の協力と、人々の愛と勇気によってテロリストを追い詰めていったという、素晴らしい真実があるのでした。(なんだか最後アンパンマンの主題歌みたいなこと言ってしまいましたね…)

気になった点

最後に本物のインタビューが流れます。話そのものは確かに身につまされる想いがするのですが……私が「映画に求めるもの」を逸脱しています。結構長いですしね。ほんの一部を紹介して、残りはDVD特典で良かったんじゃないかなぁと思わずにはいられません。

評価

総合満足度:☆☆☆☆  (4/5)
わくわく度:☆  (1/5)
キュンキュン度:☆  (1/5)
かなしみ度:☆☆☆☆☆  (5/5)
カンゲキ度:☆☆☆  (3/5)
びくびく度:☆☆☆☆  (4/5)
スッキリ度:☆☆☆☆  (4/5)

総合満足度を5にするか迷いましたが、インタビューの必要性を感じることができなかったので、あくまで「ドキュメンタリー」ではなく「映画」として評価を下げました。とはいえストーリーはとても胸に響く内容です。

平和ボケしている日本人ですが、最近では北朝鮮の緊迫した情勢やヨーロッパで頻発しているテロについて、改めて深く考えるべきところまできています。私は今年4月パリに一週間ほど滞在していたのですが、あのシャンゼリゼ通りでテロが起きたとき、ほんのわずか離れたホテルにいました。日時が少しズレていたら巻き込まれていたかもしれず、怖い思いをしました。

日本も安全とは言い切れません。危険が迫ったとき、果たして日本国民はこの映画のように愛国心のもと団結して乗り切ることができるでしょうか。今のご時世に考えるべき大切なことを意識させてくれる、非常に良質な作品です。