映画『花戦さ』感想・評価

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監督:篠原哲雄
出演:野村萬斎/市川猿之助/中井貴一/佐々木蔵之介/佐藤浩市

 

あらすじ

16世紀の京都には、花を生けることで人々の幸せと世の平穏を祈る「花僧」がいた。その中でも異彩を放っていた池坊専好は、織田信長のいる岐阜城で巨大な松を生け、賞賛を受ける。十数年ののち、豊臣秀吉が世を治める。その頃、花を生けることに悩んでいた専好は、千利休のもてなしに感動し、花を生ける心を取り戻す。しかし利休は、秀吉との関係を悪化させてしまいーー。

感想(ネタバレ含む)

豪華キャストと壮美な生花で、日本の文化を贅沢に堪能!!花で戦う野村萬斎の怪演に注目。

良かった点

狂言師の野村萬斎と歌舞伎役者の市川猿之助が対峙するという、もはやこれだけでお腹いっぱいになりそうな贅沢ですね。脇を固める俳優陣も超一流の顔ぶれで、キャスティングには文句の付けようもありませんでした。

『のぼうの城』でも活躍した野村萬斎さんですが、今回も一風変わった役を見事に演じていました。あの飄々とした雰囲気は他に代わりがいません。特に顔芸というか、あの方の表情筋は一体どうなってるんでしょうか。

あえてもう一人だけ名を挙げるならば、佐藤浩市さん。観る前は「え、佐藤浩市が千利休?なんかイメージと違うなぁ」と思っていました。ところがどっこい、さすがです。彼は日本俳優界の宝だと思います。

 

一番の見所は何と言っても生花の美しさ。自害に追い込まれた千利休のため、そして豊臣秀吉のひどい圧政を正すため、池坊専好は自分の最大の武器である花で戦うわけですが、普段そんなに花に関心のない私でも見惚れるほど。光の使い方や音楽も秀逸で、生花の美しさと相まって、日本映画特有の繊細かつ鮮やかな映像美になっていました。

気になった点

もっとコメディタッチだと思っていましたが、ストーリーはちょっと重かったですね。そのわりに浅かった印象。説明が冗長で、まるでものすごく豪華な教材ビデオを観ているようでした。つまりは超一流の役者たちでゴリ押しした感じ。

その役者さんの部分ですが、森川葵さんがいつも以上に可愛かったです。これは良かった点ではありません。天才絵師の森川葵さんは少しお汚い服装をしているんですが、それに対して顔や髪が綺麗すぎるんですよ。豊臣秀吉の人物設定もそうですが、こういった矛盾というか違和感みたいなのが、そこかしこにあります。

評価

総合満足度:☆☆  (2/5)
わくわく度:☆☆☆  (3/5)
キュンキュン度:☆☆  (2/5)
かなしみ度:☆☆☆  (3/5)
カンゲキ度:☆☆  (2/5)
びくびく度:☆  (1/5)
スッキリ度:☆☆☆  (3/5)

ちょっと辛口になりましたが、池坊専好と千利休のやりとりや野村萬斎さん独特の芝居、花のダイナミックな美しさは一見の価値あります。日本の時代劇の良いところと悪いところがどっちも出ている作品だと思いました。役者陣が良かっただけに惜しい気持ちです。